気軽な気持ちで登ってはいけない。神の山「三輪山」に挑んだ1人の男の物語

体験談

ゴールデンウィーク2日目を迎えた日曜日の朝。

男は・・・・休日を謳歌していた

おこめ
おこめ

ファーーーwww

おこめ
おこめ

昼間っから寝転んでゲームするの最高過ぎワロタwww

その男にとっては久方振りの休日だった。

元々、出無精で引きこもりがちな男にとって、休日にどこかに行くなどという選択肢は皆無。

もちろんその日も家から出るつもりは毛頭なかった。

しかし

おこめ
おこめ

そうだ

おこめ
おこめ

三輪山に行こう

それは突発的な思いつき。

安易で気楽なその思いつきにより、男の1日は大きく動き始めるのであった……。

第一章:神の山「三輪山」

母

三輪山ってところがすごいらしい

おこめ
おこめ

へえ~

それは何ともない日常の会話。

スピリチュアルな話が好きな母親の何気ないつぶやきから始まった。

男はこの些細な会話から三輪山の存在を知ったのだった。

男は昔から神社やお寺に引き寄せられやすい特性があった。

旅行などでブラブラと散歩をしていると大抵神社にたどり着いてしまう事を常々不思議に思っており、自然と神社に一定の関心を持ってはいた。

その為、そんな何気ない会話が何となく頭に残って離れなかったのだが

おこめ
おこめ

まぁ遠いし行くことはないわな〜www

ずっとそう考えていたのだった。

確かに興味はあるがそれは自分とは関係のない話。

そう自分に言い聞かせて、平穏な日々を謳歌していた。

そんな男に転機が訪れたきっかけは、いつもと変わらぬ通学時のほんの些細な出来事だった。

何気なく見つけた大神神社の広告。

男は全く気づいていなかったが、いつも使っている駅にはずっと三輪山を祀る神社である大神神社の広告が貼ってあったのだ。

つまり、男と三輪山はもう3年間も繋がっていたのである。

この事実を知った時、男は決意した。

いつか、三輪山に行こう

 これが、今から約3ヶ月前の出来事である。

第二章:多々語られる三輪山での不思議な話

三輪山はパワースポットとしても有名な場所である。

かのオーラの泉で江原啓之氏も日本で5本の指に入る最強のパワースポットだと紹介しているようだ。

そんなスピリチュアルな場所の為なのか、三輪山には不思議な話が数多く存在する。

嘘か真かの真偽はあれども、調べてみると、非常に多くの話が湧き出てくる。

その中でも、こんな話がある。

曰く、山に呼ばれていない人間はどんなに行きたくても、たどり着くことが出来ない

実を言うと男は、これまで既に2回ほど三輪山に行こうと試みるも、突然の授業や天候の影響でずっと行く事が叶わなかった。

おこめ
おこめ

ま、まぁたまたまっすよね〜ww

内心ガクブルである。

正直、計画が2回も頓挫した段階で行こうという思いはほとんど消え失せていたのだが、しかし、よく考えてみると、今まで行けなかったのはある意味当然だと言えるのである。

なぜなら、男は計画を立てて神の山に向かおうとしていたから。

考えてみてほしい。もし、友達や取引先が自分の都合だけを考えて、一方的に作ったアポを取って、やって来ると言い出したとしたら。

誰しも少なくとも良い気はしないだろう。

ましてや相手は知り合いでも友達でもない。

神様である。

おそらく男に足りなかったのは、そんなある種の当たり前の考え方だったと言える。

いくら神様が寛大でも、都合が悪い日くらいあるだろう。

1度や2度断られたくらいで諦める気持ちなら、それは行けなくて当然。

本当に行きたいなら何度だって挑戦するべきはずだ。

そうして考えてみると、今日行く事になったのは半ば必然だったのかもしれない。

空はスッキリと晴れ渡っている。

気候も上々で、今日はどう転んでも1日中晴れである。

誰だって、こんな日に機嫌が悪い事は少ないだろう。

準備は整っている。

後は勇気と共に歩み出すだけだ。

第三章:旅の始まり

そうして、男は三輪山の最寄り駅の少し前の駅である「近鉄桜井駅」に辿り着いた。

ここから目的地の三輪山までは、約1時間弱かかるといったところだ。

電車が少しだけ遅れて到着した影響もあり、この時点で、時刻は12時30分。

三輪山は14時までに受付をしないと登拝が許されないのでかなり余裕がない状態である。

最寄り駅の「JR三輪駅」まで行けば、2〜30分歩けば目的地の三輪山まで到着する。

しかし、三輪駅までの電車は12時58分まで来ない為、待っているとかなりの時間ロスになってしまう。男は覚悟を決めた。

もうここから歩いて行くしかない。

しかし、ここで男は洗礼を受ける。

神のいたずらなのだろうか。

全く不思議な話しではあるが、きちんと目的地を設定したマップに沿って進んでいたはずなのに、気付けば駅の周囲をグルっと1周して駅まで戻って来てしまったのだ。

大幅な時間ロスである。やはり来るのを拒まれているとしか考えられない。

おこめ
おこめ

あぁ、これあかんやつや……(小声)

男は泣きそうであった。

というか、軽く泣いていた。

こうして考えてみると電車が少し遅れたのも何らかの理由があっての事とも思える。

おこめ
おこめ

もう帰ろう。絶対帰った方がいい。

おこめ
おこめ

でも、ここまで来たのならお参りしないと逆に失礼じゃないか??

揺れる気持ちの間で葛藤しながらも男は1歩1歩と歩を進めていった。

そして……

ついに男は、大神神社まで辿り着いたのだった。

時刻は1時5分といったところ。ギリギリセーフである。

ここまで来たらもうお互いに引き返せない。

夢描いた場所。対面の刻は近い。

第四章:いざ参る、神の山

「大神神社」の拝殿まで辿り着いた。

ここは、先ほどの写真の鳥居からまっすぐ5分弱ほど歩いた場所にある大宮神社の中心に位置するような場所だ。

ちなみに境内の地図はこのようになっている。目的の三輪山登拝を行うためには、狭井神社という場所まで向かわなければならない。

狭井神社は拝殿から少し離れた場所にある。

この時点で時刻は1時10分。

間に合いはするだろう。

しかし、急がなければならない。

階段を下り祈祷殿という場所までやって来た。

そこに、狭井神社へと続く「くすり道」が存在する。

この道を道なりに沿って歩く。

くすり道を歩き終えると、看板に沿ってさらに道なりに進む。

目的の狭井神社はもうすぐだ。

到着した。

時刻は1時15分。

紆余曲折あったものの、男は何とか間に合ったのだった。

おこめ
おこめ

さっそく入山

と行きたいところだが、その為にはまず入ってすぐの場所で神職の方から入山に関する説明を受け、簡単な書類を書く必要がある。

入山の為には、300円のお金が必要であった為、男の全財産はここで676円となった。

書き終えた書類を神社の右手の場所に提出し、タスキをもらうと、いよいよ登拝の準備は完了だ。

これが、三輪山登拝のための入り口である。

さぁ、もう後は登るだけだ。

色々なことが頭をよぎる。

何度も来ようとして来れなかったこと。

受け入れてないのに来てしまったよかったのかという葛藤。

思えば長い道のりだった。

行くと心に決めてから3ヶ月。繋がりを持ってからは既に3年。

ここに来るまで、かなり多くの試練があった。

正直怖かった。

けれど、男はこうして辿り着いたのだ。

おこめ
おこめ

・・・

いつのまにか、心は穏やかな気持ちとなっていた。

やっと本当の意味で、登拝する準備が整った瞬間だったかも知れない。

ずっと見守り続けてくれたこの山に・・・

いざ、感謝の気持ちを伝えに行こう。

首から下げたタスキを強く握りしめ、男は入り口へと足を踏み入れて行ったのだった・・・

第五章:旅を終えて

山の中で男がどういった物語を繰り広げたのか。

それは残念ながら、男が話す事はない。

三輪山で体験した事は口外してはいけないという暗黙の了解があるから。

しかし、まぁそれなりに険しい道であった事は確かだった。

普段、あまり運動をしない者にとってはかなり辛い道のりであると察せられる。

もし登拝するなら、少なくとも水分とタオル、麓に置いてある杖は絶対に持っていくべきだ。

所要時間は片道1時間ほどだった。

中に入るとトイレも給水所も何もないので、入る前に済ませておかなければならない。

あとの事は、実際に自分の目で確かめてみてほしい。ネットの情報というのは当てにならないものが多いから。

1つ言えるのは、男にとってここでの経験は間違いなく忘れられない思い出になったということだ。

ヘトヘトになって山を降りた男は、借りていたタスキを返し、登っている最中からずっと楽しみにしていたある場所へと向かった。

それが、この薬井戸」である。

曰く霊験あらたかな湧き水で、万病に効くと噂されるご神水を無料で頂く事ができる。

狭井神社拝殿の右手に位置しているこの場所を見つけた瞬間、男は心に決めていた。

おこめ
おこめ

おれ・・・無事登り切ったら、あそこの水を飲むんだ

死亡フラグを乗り越え、置いてあるコップにジョボジョボと水を汲み、ゴクゴクと喉を鳴らしながら一気に飲み干すと、なんだかやっと現実に戻って来たような不思議な感覚に包まれた。

実感が胸に込み上げてくる。

三輪山登拝

男はついに成し遂げることが出来たのだ。

もう何も思い残す事はない。

さぁ帰ろう。

我が家へ。

終章:また会う日まで。ありがとうございました。

長い旅もいつかは終わる。念願ついに果たし、清々しい気持ちで、男は行きと同じ大きな鳥居をくぐって家路を急ぐ。

初めて来た場所のはずなのに、不思議と田舎のおばあちゃん家を後にするかのような、懐かしさとどこか寂しい気持ちを胸に感じた。

帰り道は疲れもあったのか、ほとんど憶えていない。

しかし、混んだ電車に揺られ、遠ざかっていく三輪山の景色だけはいつまでも忘れる事はないだろう。

男は見えなくなるまで眺め続けていた。

三輪山が見えなくなると同時に、男はゆっくりと目を閉じ、満足気に眠りの中にいざなわれていく。

電車が、目的地に着くまでの短い時間。

こんなに穏やかに眠れたのはいつぶりだろうかというほど、男は深くそしてぐっすりと眠ったのだった。

おこめ
おこめ

三輪山……ありがとうございました。

というわけで、一人の男の三輪山登拝の記録は以上です。

yosemi-7.com

登拝に興味を持たれた方は、ぜひ上のブログ記事もご覧下さい!

丁寧にまとめて下さっていましたので、非常に参考になりました!

この記事があなたの素敵な旅の一助となることを願っております。

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